防災植物とは?
防災植物とは災害時、食糧難になった時でも、安全(無毒無害)で、調理や加工処理をすれば簡単に食べられる山野草のことで、高知県の四万十市にある「日本防災植物協会」が2015年に提唱をし、商標登録もすでにされています。
このページの役割
防災植物はたくさん自生していますが、急に防災植物を食べろと言われてもどうしてよいか分からないと思います。そこで、日頃から田畑・里山やあるいは道端に自然に生えている植物を知っておき、災害時など、いざという時の一助として利用してもらいたいと思っています。以下では、数ある防災植物の中から皆さんに馴染みがあるものに厳選して紹介し、特徴や食べ方、似ているけど毒があるものなどを解説していきます。
生えている場所
:日当たりの良い野原・田んぼの周辺・草地
食べる部分
:葉
食べ方
:炒め、おひたし、サラダ、天ぷら
注意・説明
:住宅街などの人が良く通る場所に生えているタンポポは、薬やペットの排泄物がついている可能性があるため、人気のない場所で採取するのがいい。たんぽぽの葉は成長するにつれて、筋が多くなり苦味が強くなるため、生で食べる場合には、花の咲く前の葉や小さい葉を選ぶ。また、根や葉には高い利尿作用があるため、水分が十分に確保できない時に食べるのは注意が必要。
タンポポ
生えている場所
:田んぼや田んぼや畑、川の土手、湿り気のあるところ、駐車場など
食べる部分
:穂先・茎(硬い袴を除く)
食べ方
:袴をはぎ、あくを取り、てんぷらやおひたし、佃煮にして食べるのが美味しい
注意・説明
:ポイントは、胞子を散らしていないものを選ぶことである。また、つくしの毒性 ビタミンB1欠乏症を引き起こすチアミナーゼ、幻覚作用やマヒ症状を引き起こすアルカロイドが含まれる。 含有量は少ないため、わずかな量を食べても中毒症状の心配はないが、食べ過ぎには注意が必要。
ツクシ・スギナ
生えている場所
:木陰やジメジメとしたところ
食べる部分
:葉
食べ方
:生のままサラダ、天ぷら、酢味噌と食べる
注意・説明
:お花が咲く前の蕾の頃に収穫すると全体が柔らかく香りもフレッシュで食べやすい。また、生のドクダミの香りはパクチーの香りに似ている。しかしのそ香りは調理することで消える。カリウムが高濃度に含まれているため、腎機能の低下している方は、摂取の際に注意が必要。 また、ドクダミには排便を促す作用があることから、過剰に飲み続けることで下痢の症状が出る可能性がある。
ドクダミ
生えている場所
:日当たりの良い野原・田んぼの周辺・草地
食べる部分
:葉・細い茎
食べ方
:炒め、お浸し、生でサラダ、天ぷら
注意・説明
:ナズナはみんながよく知る、別名ぺんぺん草である。春の七草の一つとしても知られ、中国では当たり前のように食べられるほど栄養や薬効がある。ナズナには多くの栄養成分が含まれており、ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富で、ホウレン草などの葉物野菜に近い感じである。
ナズナ
生えている場所
:山間部の日陰でやや湿ったところ、小川のそば、林道の脇
食べる部分
:葉・茎
食べ方
:生、お浸し、天ぷら、和え物
注意・説明
:栽培されてスーパーの店頭にも並ぶ。そんなミツバは日本全国で広く自生している。抗酸化作用のあるβカロテンが豊富に含まれ、心筋梗塞予防やがん予防にも効果があるといわれている優れた食材。プランターや庭の隅に植えておけば、防災食だけでなく日常的にも使え何かと重宝するかもしれない。
ミツバ
生えている場所
:水辺、野原、林縁、土がそれほど湿っていないような場所でも
食べる部分
:葉・茎・根
食べ方
:炒め、おひたし、サラダ、天ぷら
説明
:セリ科の多年草で、春の七草の一種。また、猛毒のドクゼリと似ているので要注意である。
注意
セリは葉柄が短い、ドクゼリは葉柄が長い
ドクゼリの根っこは、タケノコのような太い茎のようなものがある。
セリには独特の香りがある。
セリは比較的葉が丸い形をしている。
セリ
生えている場所
:河川敷、川辺、田んぼなどの水辺
食べる部分
:葉・茎
食べ方
:炒め、おひたし、サラダ、天ぷら
注意・説明
:非常に栄養価の高い野草である。主にカルシウムやβカロテンが豊富に含まれている。生で食べると、栄養をそのまま体に取り入れる形となるためおすすめ。茹でて食べることももちろんでき、いろいろな料理に使うことができる。また、よく水辺に自生しているが、近くの水辺が汚染されていない綺麗な水であることも確認しなければならない。
クレソン
防災植物の知識を身につけておくことで自分の身を守る準備をしてほしいと思います。また、自宅に防災時に持ち出すバッグに固形燃料や火がつけられるもの、ちょっとした調味料などを入れておくと、より美味しく防災植物を調理できるはずなので今すぐにでも準備・対策しましょう。